法律・産休・育児休業・育児休暇

育児休業が定められている育児・介護休業法

「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」は育児・介護休業法、育児休業法、育休法などと略され、子供を養育、家族の介護を行う労働者の支援を行うための法律でして、平成3年(1991年)に施行された比較的新しいといえる法律です。

法改正が度々行われ、育児休暇を取得しやすい環境作りが行われてきております。

育児休業について(育児・介護休業法第5条)

出産日の翌日から子供が満1歳になるまで一度だけ休業を申請することができます。
もし保育所への入所を希望しているのに入所できない場合などは、1歳6ヶ月まで期間を延長することができます。

期間雇用者に関しましては1年以上常勤として働いている、子供が1歳を迎える日にも雇用されているなどの規定があります。

日雇い雇用者は除外されますが、期間雇用者で実際には期間が定められていない契約の場合などは申請することができます。

これは女性に限らず男性でも申請することができます。
育児休暇中の給与の支払いに関する記述などはありませんので、就業規則を確認するようにしましょう。

育児休業の拒否について(育児・介護休業法第6条)

事業主への規定になりますが、基本的に労働者よりの育児休業の申し込みを事業主は拒むことはできません。

しかし、労働組合や選出代表者との書面協定により、申請した労働者の雇用期間が1年未満の場合や、雇用期間が1年以上でも育児休業を適用させることができないという明確な理由があり、厚生労働省にて認められた場合には申請を拒否することができます。

2009年(平成21年)7月1日に公布された改正法以前は、専業主婦(夫)の場合、また共働きでもどちらかが育児休暇を取得している場合には、常に子供を養育することができるということで育児休暇の申請をすることができませんでした。

女性が育児休暇を取得した場合には、男性は女性が育児休暇を取得している期間に育児休暇を取得することができず、産後休業期間のみ育児休暇を取得することができました。

現在では、配偶者が専業主婦(夫)の場合でも、問題なく育児休暇を申請することができるようになりました。

育児休業期間について

2009年(平成21年)7月1日に公布された改正法により、育児休暇の期間に関して変更がありました。

育児休暇を取得することができる期間は、基本的には子供が満1歳の誕生日を迎える日までなのですが、夫婦共に育児休暇を取得する場合限り1歳2ヶ月まで育児休暇を取得できるようになります。
厚生労働省ではこれを「パパ・ママ育休プラス」としています。

男性の育児休業取得率の低さを解消し、男性の育児への参加を促すための法律であり、女性が産後休業中に男性が育児休暇を取得し、産後休業終了と共に男性が育児休業を終了した場合は、男性は再度育児休業を取得することができるようになりました。

看護休暇について(育児・介護休業法第16条)

子供が小学校に入学する前まで、1年間で5日間看護休暇を申請することができます。
病気、怪我などによる通院や看病の世話を行うための休みに関しては、会社は拒否することができないということです。

年休とは別とされておりますが、有給、無休の取り決めは法律には無いので、会社の就業規則などを確認するようにしましょう。

この条文も改正により、小学校就学前の子供が2人以上いる場合は、1年に10日まで看護休暇を取得することができるようになりました。

時間外労働の制限について(育児・介護休業法第17条)

子供が小学校に入学する前まで、1ヶ月で24時間、1年間で150時間を超える時間外労働を強いることはできないとされております。

しかし、申請する必要、配偶者が常態で養育できる場合は除外されるとのことです。
また、事業の正常な運営を妨げる場合はこの限りではない。
などの条件から、実質的には制度を利用するのは難しいといえます。

深夜業の制限について(育児・介護休業法第19条)

子供が小学校に入学する前まで、深夜(午後10時から午前5時まで)に労働をさせてはいけないと規定されております。

しかし、第17条と同様の条件があり、同様に利用は難しいと考えられます。

育児のための勤務時間などに関する規定(育児・介護休業法第23条)

子供が3歳になるまでは、労働者が申請する場合、勤務時間の短縮、所定外労働の免除などが義務となりました。

上記を行えない場合には、以下の措置をとるようにしなければいけません。

  • ・フレックスタイム制度
  • ・時差出勤制度(始業、終業時刻繰上げや繰下げなど)
  • ・託児所の設置など

また1歳から3歳までの子供の養育者に対しては、上記の代わりに育児休業制度に準ずる措置を行うことも認められております。

不利益を制限する規定(育児・介護休業法第10条)

労働基準法の産休と同様に、育児休業などを申請することで、労働者に不利益となるようなことを、事業者が行うことを禁止する規定があります。
時期などは規定されていないので、常に禁止されているということです。

具体的に不利益とはどのようなことなのかを以下に記します。

  • ・解雇すること。
  • ・期間雇用者との契約を更新しない。
  • ・契約更新回数が決まっている場合などに更新回数を減らす。
  • ・正社員を非正規社員とするなど労働契約内容を変更する。
  • ・育児休業終了後などに自宅待機を命ずる。
  • ・減給や、賞与の不当な算出などを行う。
  • ・不利益な配置転換などを行う。
  • ・就業環境を阻害する。

実効性の確保(育児・介護休業法第56条、68条)

厚生労働大臣は、法律が守られるように事業主に対して、育児休暇などの報告を義務付けると共に、制度の関しての助言、指導などを行い、違反している事業主が勧告に従わない場合などは、企業名を公表することもできます。

また、企業が報告の義務を怠った場合、虚偽の報告をした場合などには20万円以下の過料を科せるようになりました。

※改正法の施行、適用は2010年(平成22年)6月30日からとされております。

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